ぜんまいと子守唄

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そういえば、僕はどうしてここにいるんだろう? とても大切なこととかあった気がしたけど、何も思い出せない。 どうして思い出せないんだろう? どうして、僕は手錠をはめられているんだろう? ここは一体どこ? 分からない。 考えても考えても疑問ばっかりがでてきて、答えは何一つ見つからない。 「あぁ、もう!分からん!!!」 何も分からなさすぎてイライラした声を上げて、そのまま仰向けに寝転がった。 その時、不意に天井の大きな穴が目に入ってきた。 穴をよく見てみると、それはどうやら巨大なぜんまいだった。 「……………何でこんなとこにぜんまい?」 ………あ、また謎が増えちゃったじゃん。 しかも何あれ。でかすぎでしょ。 『―――――――罪深き少年よ。』 「…………は?」 今、しゃべった? ………誰が? あのぜんまいが?? 驚いて起き上がると、そこでようやく足元に違和感を覚えた。 足を動かしてみると、ジャラ、と音が部屋に響いた。 「……………青い、鎖だ。」 どこからか伸びているその青い鎖は僕の足を繋いでいる。 ……………赤い手錠に、青い鎖、か。    
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