過去。

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「大丈夫か?」 おじさんは少女に声をかけた。 少女は少し震えていたが コクリと頷いた。 「よし行くか。数分歩くと家につく。それまで歩けるか?」 「うん」 おじさんは少女を抱えて 歩き始めた。 「ところで名前は?」 歩いているといきなり おじさんが問いかけてきた。 「名前……は…」 僕の名前? 「まあそんなものはどうでもいいか。」 おじさんはそうは言ったが 少年は気にかけていた。 ――僕……なんて言うんだろう? 少年は名前も年齢も 分からなかった。
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