彼の家

3/8
前へ
/24ページ
次へ
「すみません、散らかってて」 彼は恥ずかしそうに、 慌てて脱ぎ捨ててある服を集め始めた。 「い、いいよ。突然こんなお邪魔しちゃったんだから」 「これ、よかったらお風呂上がりに着てください」 おずおずと差し出されたのは、 洗い立てのTシャツに短パン。 「・・・僕のですけど、洋服乾くまで」 申し訳なさそうに言う彼が、 なんだかかわいくなってきてしまった。 「ありがとう、こっちこそごめんね。お言葉に甘えて、こんなところまでお邪魔しちゃって」 その時、「お風呂が沸きました」と、 音楽が流れた。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

42人が本棚に入れています
本棚に追加