転入生

2/2
前へ
/130ページ
次へ
小学3年の夏の頃だ。 ーーーーーーーー ーーーーー ーー ミーンミーン…… 蝉の鳴き声が耳障りに思う頃、僕達は今、新しい友達となる転入生の自己紹介を聞いている最中だ。 「中川 里穂です。宜しくお願いします。」 自己紹介が終わると担任の先生が彼女の席を探す。 「じゃあ…里穂ちゃんは貴大君の隣に座ってね」 先生が僕の隣の席を指で差す。 「分かりました」 彼女は軽く会釈し、自分の席となった場所へ移動して座った。 「宜しくね」 彼女は笑顔で挨拶をしてきた。 「宜しく」 僕も笑顔で挨拶を返した。 これが僕と彼女の出逢いだった…
/130ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加