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小学3年の夏の頃だ。
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ミーンミーン……
蝉の鳴き声が耳障りに思う頃、僕達は今、新しい友達となる転入生の自己紹介を聞いている最中だ。
「中川 里穂です。宜しくお願いします。」
自己紹介が終わると担任の先生が彼女の席を探す。
「じゃあ…里穂ちゃんは貴大君の隣に座ってね」
先生が僕の隣の席を指で差す。
「分かりました」
彼女は軽く会釈し、自分の席となった場所へ移動して座った。
「宜しくね」
彼女は笑顔で挨拶をしてきた。
「宜しく」
僕も笑顔で挨拶を返した。
これが僕と彼女の出逢いだった…
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