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扉を開け、三人が目にしたのは懐かしい二人の人物。
「ヴァルキ…ルードゥ…」
名を呼ばれた二人は椅子に座り寛いでいて、三人の方を振り向いた。
金糸の髪の男はレプランの友人でオリエッセの甥、ヴァルキ・ロシュフォ。
長い白髪の男はこの屋敷の主であるルードゥ・ドラキュリア。
この二人こそ、一年前の出来事の当事者である。
ヴァルキは覚醒したままの姿で、ルードゥもあの頃のまま。
変わらない姿にレプランは笑みを零した。
「あれから、どれくらい経ったんだ?レプラン。」
「一年…。もう一年だ…変わらないな、ヴァルキ。」
「そうか、一年も。」
ヴァルキはチラッとルードゥを見た。
目を合わせたルードゥは、ふいっと視線を逸らした。
その様子にヘルラージとオリエッセがクスクス笑う。
「何がおかしいっ!」
「いや…伯の態度も相変わらずだと思ってな。」
笑いを堪えようとするオリエッセだが、吹き出して笑ってしまう。
ルードゥは呆れた表情。
「…」
「俺達を起こしたのには訳があるんだろ?オリエッセ。」
ヴァルキの赤い目がオリエッセを射抜く。
オリエッセは急に笑いを止め、真顔になる。
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