第一章 茨の封印

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「少々、侮ってしまったね。 王と本家があれ程とは思わなかった。」 さして驚く様子もなく反対にクスッと笑う。 「さてと…」 少年は踵を返すと男の前に立つ。 「ふふ…もう、失敗は許されないよ?判ってるよね」 少年の声に男はビクッとした。 「御意に御座います。我が君…」 「イイコだね。素直な子は好きさ♪」 少年はクスクス笑って男を見下した。 男達が瞬時に姿を消すと、少年は楽しそうにステップを踏む。 「あはは♪長かったけど遂に始まるんだ! …全てが狂い出す!!!」 狂気的な笑みを浮かべる少年は金色の月を見上げた。 うっすらと月に影が出来ている。 それが意味するのが何なのかは誰も知るはずがなかった。 →next story
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