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焼けたであろう場所に目をやり微笑む。
「ふふ…もうすぐだ…カウントダウンが始まる!」
部屋から聞こえるヴェルの声を廊下に居た使用人が聞いていた。
無表情でただ扉を見つめていた。
茨の檻の中にいたベルチェはヴェルの声を聞き、上を見上げた。
「ヴェルレイシー様…」
ポツリと呟き、口元を歪ませ笑う。
ベルサージュ家特製の薔薇風呂に浸かっていたのはルードゥ。
イヤにならない程良い香りに目を閉じていた。
ハッとして目を開くと、そこは見知らぬ風景。
目の前には城のような建物。
おかしい…
確か湯に浸かっていた筈。
そんな事を考えていると風景が変わって、城の内部のような所に居た。
「何だ…訳が判らん。」
ルードゥはその内部を歩いていく。
窓側に佇む赤いフードを被った幼い子がいる。
このシルエットは?
その子が振り向こうとした瞬間、ルードゥは現実に戻って風呂場の天井を見つめていた。
「ルードゥ!!」
目を見開いたルードゥはヴァルキと目が合った。
「何だ、お前…」
ヴァルキに支えられていると知ったルードゥは直ぐに離れ、状況を把握する。
「何だって…ルードゥが遅いから心配で。」
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