第一章 茨の封印

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明朝、レプラン、オリエッセ、ヘルラージの三人は馬を走らせドォルガラへと向かう。 ドォルガラは活気に満ち溢れていた。 三人は真っ直ぐに街外れにある茨の森へと足を運んだ。 森全体を覆う茨。 そして茨に咲く薔薇。 ヘルラージは近付き、それに触れる。 「ふむ…やはりな。私の呼び掛けに応えてくれるだろう」 オリエッセとレプランは一旦、離れて様子を伺う。 ヘルラージは眼帯を外し目を開く。 薔薇の刻印が施された菫色の目が茨を見据えた。 「さぁ、長き眠りから覚めるがよい…時は来た…」 優しい母のような声音に茨がゆっくりと動き始め、そして道を作っていく。 「さぁ、行こう。」 ヘルラージが先を歩き、二人は後に続く。 屋敷までの道以外は茨に囲まれたままだったが、道を閉じることはなかった。 ようやく辿り着くと屋敷は劣化することもなくあの時のまま。 屋敷に巻き付いていた茨は消えていた。 扉を開けて中へと入る。 中も綺麗なままだった。 「さて…オリエッセ、何処へ向かえばいい?」 「案内しよう」 今度はオリエッセが先を歩き出す。 オリエッセは屋敷の主の部屋へと向かっていた。 ヴァンパイア族の四家、東のドラキュリア家当主、ルードゥ・ドラキュリア。 それがこの屋敷の主。 .
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