暗闇

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―――――――――――――― 俺は無意識に上半身を起こした。 「夢か・・・ 俺の世界は寝ても起きても闇なんだな・・・。」 悔しそうに顔を歪める男の名は町田光輝。17歳 俺は生まれた時から目が見えない。 この世にあるものが どんな形をしていて どんな色をしているのか見当もつかない。 不自由と言えば、不自由だけど、見えないことが当たり前の俺にとっては、色のついた世界なんて興味がなかった。 いや、強がりだな。 唯一見てみたいものもあるんだ。 小さい頃からの夢。 いつかこの目に光が差し込むとしたら、一番最初に見たいもの・・・
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