第一節

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「足が痛てぇ…」 少年は木にもたれ掛かり足を休めていた。 空は完全に太陽が昇っていた。 「あいつらからは逃げたが、これからどうすれば…これじゃあ自由とは言えないな…」 「自由が欲しいのかしら?」 どこからともなく声が聞こえてきた。 「誰だ!姿を見せろ!」 殺気を出し、戦闘体制になる少年。 「私は貴方に手を差しのべに来たのよ。」 木の裏から出てきたのは、金色の髪、紫色の服を着ていて、白い帽子をかぶっている美しい女性だった。 「名を名乗れ!」 「八雲紫(ヤクモユカリ)よ、Wー183。」 「敵か味方か、それ以外か答えろ…」 「さっきも言ったでしょ、手を差しのべに来たって。」 「どういうことだ?」 八雲紫の言葉に少し混乱している少年。 「貴方を私の住んでいる世界、幻想郷に招こうと思っているのよ。」 「幻想郷?」 「貴方の力も皆、受け入れてくれるわ。」 「……」 「どうするの?」 「拒否権は無いんだろ…貴女の雰囲気で解る。」 「その通りよ♪それじゃあ…いってらっしゃーい♪」 少年の足元に穴が開き、重力に従いそのまま落ちていった。
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