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「足が痛てぇ…」
少年は木にもたれ掛かり足を休めていた。
空は完全に太陽が昇っていた。
「あいつらからは逃げたが、これからどうすれば…これじゃあ自由とは言えないな…」
「自由が欲しいのかしら?」
どこからともなく声が聞こえてきた。
「誰だ!姿を見せろ!」
殺気を出し、戦闘体制になる少年。
「私は貴方に手を差しのべに来たのよ。」
木の裏から出てきたのは、金色の髪、紫色の服を着ていて、白い帽子をかぶっている美しい女性だった。
「名を名乗れ!」
「八雲紫(ヤクモユカリ)よ、Wー183。」
「敵か味方か、それ以外か答えろ…」
「さっきも言ったでしょ、手を差しのべに来たって。」
「どういうことだ?」
八雲紫の言葉に少し混乱している少年。
「貴方を私の住んでいる世界、幻想郷に招こうと思っているのよ。」
「幻想郷?」
「貴方の力も皆、受け入れてくれるわ。」
「……」
「どうするの?」
「拒否権は無いんだろ…貴女の雰囲気で解る。」
「その通りよ♪それじゃあ…いってらっしゃーい♪」
少年の足元に穴が開き、重力に従いそのまま落ちていった。
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