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ドサッ
少年は、勢いよく落下した。
「痛ててて…ここは…森?」
少年が落ちた場所は、森だった。
辺り一面霧がかかっている。
「兎に角、移動するか…ここにいても何もないからな…」
「茸ならあるぜ。外来人さん。」
「!?誰だ!」
声が聞こえた瞬間に、少年は警戒体制になった。
「そんなに警戒するな。取って喰ったりなんかしないぜ。」
少年の前に現れたのは、金色の髪、黒い服にエプロンのようなものを着けていて、とんがり帽子をかぶっている少女だった。
「名を名乗れ。」
「人に名前を聞くときはまず、自分から名乗るもんだぜ。」
しかし、少年は名乗ろうとしない。
「頑固な奴だぜ…霧雨魔理沙(キリサメマリサ)だ。あんたの名前は何だ?」
「Wー183だ。」
霧雨魔理沙の名を聞き少年も名乗った。
「Wー183?」
「本当の名前はない。だがそう呼ばれていた。」
「そうか…よろしくな♪」
手を差し出す魔理沙。
「その手は何だ?」
「握手を知らないのか?」
「一度も外に出たことがないからな。」
「兎に角、私の手を握ればいいんだぜ♪」
よく意味がわからないまま少年は魔理沙と握手をした。
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