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少し歩いていると後ろから、「ケンちゃん!待って!」
と聞こえた後ろを振り返ったらそこには息を切らしながら美砂が走って来た、
「美砂!?なんでここにいるんだ?」
「ケンちゃんのお母さんから聞いたの・・ケンちゃんが部隊に配属されたって・・・」
母さん、余計なことを・・・
と思ったが実際、美砂に逢いたくて仕方がなかった。
「なんで言ってくれなかったの・・・?」
考えていた通り美砂の悲しい顔が目の前にあった、
「ごめん、悲しい思いさせたくなかったから、なにも言わないで行こうって思って。」
「バカッ・・言っても言わなくても悲しいのは一緒じゃん
・・急にいなくなる方が嫌だよ・・・」
その言葉を美砂に言われ、申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
「ごめんな。スグ帰ってくるから、待っててくれる?寂しい思いさせちゃうけど、こんなんスグちゃちゃっと終わらせて帰ってくるからさ!」
そう言うと、美砂がこう言った。
「今、戦争でしょ?ケンちゃん・・死なないよね・・・?
死んじゃヤダよ・・・?」
死ぬ・・?そんなことは考えていなかった、
「大丈夫!大丈夫だって!!死なないよ、そんな戦争なんかで死んでたまるか!そうだ!帰ってきたら一緒に旅行に行こう!なっ?約束!
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