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それから少し歩いたところで駅に着いた、時間は午前11時45分、書かれてあった時間まで15分も前に着いた、でも駅に着いたは良いが、一体どうすればいいのだろう。
駅には人が居る気配がない。すると、後ろから声が聞こえた、「自分も手紙もろたん?」
振り返ってみると、そこには僕と同じ年代ぐらいの男の人が立っていた、
「実はな。俺もどこ行けばええんかわからなくなってん」
「人っ子一人おらんしな、一体どこに行けばええんやろ?なぁ・・・・?」
聞かれても困る、僕だってどこに行けばいいのかわからないんだから、
「俺にも、手紙が届いてん。よぉわからんけどな。取りあえず、ホームに行ってみよか?えぇ~っと?自分・・?」
僕がキョトンとしていると、
「あぁ~ごめんなw相手の名前聞くときは、まず自分からやなw自分、新山 明(にいやま あきら)言うねん。」
実にフレンドリーだが、今はそんなフレンドリーになれる気分じゃなかった、
「僕は竹沢 謙悟です。」
名前だけ言って、済ませようとした、
「んなら、ケンちゃんやなwよろしく!」
「でも、なんかさっきお取り込み中やったみたいやな?目真っ赤になってたから、そんな気がしてん。まさかあれか?彼女とのお別れがあった?
」
実に嫌なところを突いてくる人だ。
「いや。そんなんじゃないですよ、さっき砂埃が目に入って。」
我ながら、なんてベタな言い訳だろうと思った。
「隠さんでもわかるって!俺もさっき号泣してきたところやからw」
「俺、今22なんやけど、歳の離れた弟が居てな、病気やねん、ずっとベットん中。今年中学の入学式やったんやけどそれも出れんでな。」
「医者に今の医学じゃ治されへん言われてな。。」
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