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「少しでも、側から居なくなると悲しむからな。。んっでもってこの召集やろ? 弟にとっては大打撃だよな・・」
そんな事情があったのか。
みんな色々なんだなと思いながら、僕は時間が来るのを待った。
ちょうど正午を知らせる鐘が鳴った頃、電車が来た。でもこの電車には窓が一つもなかった。
「おっ?これとちゃうかな?一体どこに行くんやろうな」
僕らの前で、その電車は止まった、ドアが開くとそこにスーツを着た30代ぐらいの男性が立っていた、
「新山 明と竹沢 謙悟だな?通行書を出しなさい」
僕は言われるがままに通行書を出した。
「すぐ出発するので、この番号の席に座りなさい」
僕の紙にはFー11と書いてあった。
「おっ!ケンちゃんお隣さん同士やん!ほんなら席いこか?」
そして二人は、席に着いた。
それから、まもなく電車は走り出した。辺りを見渡すかぎり乗客は僕らだけのようだ。
「なんかあれやな!修学旅行に来た気分になるな!」
そんな気分ではない。
なんでこの人はこんな明るくいられるんだろうと思った。
「なんで、そんな明るくいられるんですか?これからどうなるかもわからないって言うのに・・・」
「そやな、まぁどうなるかはわからんけども新しく始まることに暗い顔して望んだらあれやろ?お先真っ暗やwだから普通にしとかんと!」
「なんてったって俺の名前、明やろ?だったら尚更明るくおらんとなw」
僕は、その言葉に、ハハっと答えながら、その元気を分けて欲しいと思った。
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