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『やっぱりここは同じ意見を持つのかな。』
と思った。
若者は周りから『恥さらし』『汚い』など、たくさんの中傷を受けていた。
それで怒り狂い、村人を一人残らず殺したのであれば、若者がどんな思いだったのかはわかる気がする。
だけど、この若者がどんな人だったのか、中傷されるそれなりの悪事を行っていたのであれば明らかに若者が悪くなり、事件の比率が10:0でもおかしくはない。
僕は考え込み、じっとなっていたらしく、新沼さんが
「魚沼君ー、おーい、大丈夫か~」
と手を振りながら声をかけてきた。
僕は我に帰った。
「ん?あ…あぁ、大丈夫。ずっと考えてたよ。」
「そうかぁ、こんな悲惨な話を聞かされれば誰でも考えちゃうよね!」
と新沼さん
「うん、それにしても本当に悲惨…というか悲しいよね」
僕は顔を自分の膝に向けて言う。
ありゃ?待てよ?、悲惨と悲しみって同じか?
「悲しいよね。・・・それで話を続けるけど…」
僕の下手な日本語なんか新沼さんは気にしていないようで、話が続けられた。
「当たり前だけど、住人がいなくなったら村は潰れる。その村は今は消えたんだけど、その消え方が未だに不明なんだー」
「消え方が不明って、自然に消えたんじゃないの?警察が村人の死体を見て、消した。だけど一般公表しないとかさ」
「それがね、いつの間にか消えたの」
「え?」
「ただ単に一般公表していないだけじゃないの?」
不思議になり質問をした。
「地図から村を突然と消して、一般非公表なんて有り得る?」
「そういえば、そうだね」
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