雪か…

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もちろん無理は禁物なので霧島さんを帰すのだが、下手すると俺の部屋に横になってスヤスヤと眠り始めるのには困った、確かに…暖かいストーブの前にずっと座っていたら、ウトウトするのは理解できる、だが、人の部屋で本格的に眠らないでもらいたいものだ; 雪が降ってからそんな毎日である。 そして今、俺と霧島さんは自宅前の雪かきをやっている最中なのだが、三日目の朝…おそらく夜中にかけて雪が降り積もったのだろう、ドアを開けようとしたら下の辺りが雪に引っかかり、外に出られない有り様になっていた、やむ終えず俺は自分の部屋の窓から外に出て、膝まで埋まる雪をスコップで掻き分けてゆく。 しばらくザクザクと雪を集めては手押しダンプで、自宅前の畑へと押して行き、そこにドサッと運んだ雪を捨てる、この畑のお陰で雪を捨てる場所に困った事は一度もない。 霧島さんの家は、あまり余計な駐車スペースは無い、車を入れたら人1人くらいの幅しかないので、雪かきする量は俺の家の三分の一と言った所か。 『そんな事を言われてもな;だがしかし、止んで欲しいとは思うぞ』 『ほんっとに止んで欲しいよ、この3日間ずっと雪かきばっかりなんだもん』 そう、この3日間ひたすらに雪がサラサラと降り続いていた、確かに一時的に止まる事もあるが、1日の約半分は雪かきで、一旦終えても1~2時間したら、足首が埋まるくらい当たり前、5時間も放置しようものなら膝が埋まるくらい降るのだ、よって朝から晩まで断続的かつ小刻みに雪かきをせざる終えない状況に、俺も霧島さんもウンザリしていた。image=383599846.jpg
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