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私がそれについて訪ねると、これまた黒澤さんは普通に答えてきた。
『父の友人…笹塚さんがホテル経営を始める時に、父が彼に多額の資金援助をしましたの、ですからホテル側は、私に出来るだけ気を使っている…と言う事でしょうか』
多額の資金援助!?ホテル経営を始めるのに、どれだけのお金が必要なのか私には分からないけど、それがとんでもない額だと言うのは間違い無い。
『つまり黒澤ちゃんは、ずっごい金持ちのお嬢様って事かい?』
『ん…そんなに金持ちと言うわけでは…ただ父が、幾つかの会社を経営してる社長と言うだけですし』
幾つかの会社を経営してる社長がお父さん?!∑;それは「超」金持ちじゃないですか!!
私が意気込みながら、そう言うと黒澤ちゃん…いやいや;黒澤さんは「そうですか?」と、小首を傾げながら疑問の様子。
『間違いなく超金持ちだよそれって!うわー、羨ましいぜ~!!』
向かい側の席でエキサイトしている雲野…君、気持ちは分かるな~、そんなに金持ちなら、小遣いだって凄いに違いないし、そうしたら魔術用品だって百均じゃなく、まともなのを一杯買えるんだろうし…うう…
『1ヶ月のお小遣いですか?まあ、平均50万くらいで…』
『ご、ご、50万!?1万円札が50枚のっ!!』
雲野…君が凄い大声で、今黒澤さんが言った、お小遣いの金額を聞き直している、…50万のお小遣いかぁ…ははは…
私はもう、乾いた笑いしか出なかった…
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