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いつも一緒に遊んでるし、木村君の家には両親も居るから完全には2人っきりじゃない、けれど旅行先のホテルの同室で…ふ…2人っきりなんて…そんなの、意識しないでいられる訳ないじゃないよぉぉぉ!今夜はどうしようぉぉぉっ!!
急に頭を抱えて、悶絶を始めた私に、戸惑った顔をした黒澤さんが声をかけてきた。
『すみません霧島さん、私のせいで…でもお願いします、スキーが出きるなら私に教えて下さい』
私の心の叫び声を知る由も無い黒澤さんは、どうやらスキーが出来ない自分が原因で、私が悶絶を始めたと思ったみたい…
『い…いえ、それは構いませんよ…じゃあまずは、黒澤さんに滑り方を教えますね』
私は気を持ち直し、雪山…スキー場に出る事にした。
(今は木村君と同室だと言うことは忘れないと、スキーで怪我しちゃうもんね)
私は無理矢理に今夜の事を頭から追い出して、スキーに意識を向ける。
三人はスキー板を足に装着して、雪の上を移動し始める、雲野さんは遅いながらも後ろから付いてこられるけど、黒澤さんはスティックで雪床を押しながら、前に進もうとしているけど、なかなか上手く進めず苦戦しているもよう。
なので私はスキー板を足から外して、黒澤さんを押してあげる事にした、さすがに私はスキー板を持ちながら、開いた片手で押しているだけなので、黒澤さん自身にも前に進むようにしてもらってだけど…
そうして私達はノッタリノッタリと移動して、スキー場へ進んで行った。
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