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私は黒澤さんと雲野さんの目の前に、雪をけたてて止まる。
『霧島さん、とてもスキーが上手ですね!』
『やるな~!凄いぜ!』
2人は私に賞賛の声を書けてるくる、殆ど滑る事が出来ない黒澤さんに、しばらくスキー板を履いたまま移動する歩き方とか、雪山を横向でカニ歩きで上がる方法、滑り方を教えた。
さすがに2人共に運動神経が良く、飲み込みが早いので教える私も楽だった、まだ黒澤さんはゆっくりしか滑れないけれど、雲野さんは割と早く雪山から滑り降りてこられるまでなった。
『ありがとう、実は私、スキーはちょっとだけ自信があるんだ』
子供の頃から冬になると、良く放課後に小学校のグラウンドに行って、スキーの授業用に作られた雪山で練習しまくり、ほとんど真っ暗になるまで滑っていた。
そんな事をやってる内に、クラスメートで私よりスキーが出来る友達は居なくなり、中学生に上がってからは今のように冬休みになると、友達とスキー場に来ては一日中滑っていた。
『自信がある、と、言うだけの事はあると思いますわ』
『ホントホント、見事だったぜ』
ん~、そこまで誉められると照れくさいけど嬉しい、少し調子付いた私は、再び雪山に登って滑るからと2人に断ってリフトに乗る、何度も滑って感は取り戻したので大丈夫、今年初の上級者コースにチャレンジしよう。
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