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『ちなみに俺の「付与」魔術や、霧島さんの「浸透」魔術は「霊気」を物質に込める儀式魔術だ、確かに「儀式魔術」の系統ではあるから、不安定な部分も多くあるね』
『けど儀式で、神や精霊…惑星の力を呼んでるんだよね?それって「回路」を使ってるんじゃないの?』
『使ってないよ、神や精霊をイメージする事で「力に擬似的な形」を与えているだけで、魔術における神や精霊は、本当の意味における「霊的な存在」とは言えないからね』
『ううううう;…何だか聞けば聞く程に、ワケが分からないよぉ;』
ついに霧島さんが頭を抱えだしたが、少しでも理解できるように容赦なく話を続けた。
『儀式魔術によって霊的存在が招かれるパターンはあるし、干渉するパターンもある、それは魔術師の意志によって呼ばれるんだ』
『……………』
もはや霧島さんは何も言わない。
『それは何故かと言うと、自己の無意識とは精神世界だ、そこに干渉するのだから、その魔術師の望みや、性質によって相性の良い霊、共通点がある霊、魔術と言う手順により導き呼ばれた霊が来るんだ、それは霊感と言う「外部に在る存在と接触する」方法じゃなく、「自己の内部…無意識から精神世界へ干渉している」方法なんだ』
『あ…そうか、そう言う事か~!』
霧島さんは表情をパッと明るくしながら、両手をポンと合わせた、どうやら理解に至ったらしい。
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