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「そうと決まれば話は早い!高浜君!」
「はい」
「話は聞いていたな。彼が帝君だ。是非彼を案内してやってくれ」
「了解です」
彼は『高浜 浜哉(たかはま はまや)』。
オペレーターの一人でかなり頭が切れる。
ドーテインベースの設備のほぼ全てを彼がプログラミングしており、唯一プログラミングを一切施していないのがDTシリーズ(ドウテイオー等)というぐらいの力量だ。
「仙童君、私が高浜浜哉。今から君を案内するよ」
「よろしくお願いします」
帝は少し頭を下げた。
「ああ、よろしく。それじゃあ行こう」
浜哉はそれに軽く微笑みつつ、右腕を肘より先だけ上げて応えた。
そのまま浜哉は格納庫の出口に向かって歩きだした。
帝は急ぎ足でついていった。
「さて、我々は指令室に戻ろう」
「「「了解」」」
指令室勤務の三人は揃って返事をし、窮利についていった。
「他の者はテイオーの整備を頼んだぞ!」
「「「「了解!」」」」
メカニックの4人が威勢良く返した。
ところ変わって客室前。
浜哉と帝が立っていた。
「ここは客室。長官はああ見えて人望が厚いからね。お客が結構来るんだ。そのための客室。じゃあ次ね」
「あ、ちょ」
「ん?何かな?」
「い、いや、何も……」
「じゃあ行こう」
帝はテンポの早さに思わず引き止めてしまったが、とりあえずついていくことにした。
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