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そんなこんなで話してるうちに、どうやら着いたようだ。 太「取り敢えず…ここが俺の家です」 太地はアパートに住んでいる。 雀「………ここじゃない」 雀はアパートを見詰め、呟く。 太「はい?」 雀「お前の友達はどこに住んでたんだ?」 雀は太地を見ずに尋ねた。 太「俺の友達はもう少し先にある所に住んでいました」 アパートの奥の方向を指差す。 雀「…行くぞ」 太「今からですか?」 雀はすでに歩き出していた。 太「…着きました」 雀「ここか… まぁ…何と言うか… いかにも出そうな雰囲気だな」 太地の友達が住んでいた家は、とても人が住める状態ではなかった。 雀「自分で言うのはなんだが… 私の家より酷いな」 太(自覚ありかよ なら綺麗にしろよ…) 雀は表札を見る。 雀「金山…か」 太「えぇ…友達の名前は金山大介(カネヤマダイスケ) 一人暮らしをしていたんですが…」 雀「借金に追われて逃げ出した…」 太「………」 雀は黙った太地を無視し、中に入ろうとした…が、 太「入るんですか!? 止めた方がいいです!」 慌てた太地が止めた。
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