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太(何だったんだ?さっきの… 触れてもないのに粉々になった…?) 太「雀さん…さっきのは…って雀さん? 何やってるんですか?」 雀はキョロキョロと何かを探しているみたいだ。 雀「太地…お前も探せ」 太「いや…何を?」 引き出しを開けて中を引っ掻き回す。 雀「早く!」 太「だから何を!?」 言い合ってもしょうがないので、さっき倒れたタンスを開けてみた。 太「………」 中には、小さな子供がいた。 しかも、獣耳と尻尾の生えた。 ?「ひっ…」 太「雀さん…これですか?」 太地は首根っこを掴み、ぶら下げた。 ?「離せ!離すのじゃ!」 雀「…狐だったか」 太「狐?」 確かに、耳と尻尾は人の物ではないが…。 ?「………ふんっ」 雀「こいつは子狐の妖怪だ」 太「妖怪? 妖怪ってあの?」 雀「それ以外に何があるんだ?」 太「嘘でしょう?」 ?「嘘なわけなかろう! この耳と尻尾が見えんのか!」 子狐の妖怪は自分の耳と尻尾を指差す。 太(…生意気な餓鬼だな) 雀「今までの怪奇現象はお前の仕業か?コン」 ?「僕はコンなんて名前ではない! 柘榴(ザクロ)じゃ!」
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