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小学校に入ると給食費の回収期間や支払いなど過ぎる事も多々あったが親は当たり前のように言う。
「うちは貧乏なんだから、給食くらいただで食べさせてくれりゃいいのに!ほんとお前は金食い虫だよ!」
私は泣いて謝った。
私個人は大人達は可愛がったが母親は当然のように評判が悪く、小学生の間は同級生の家に遊びに行くというのはしたことがなかった。
小学校に入るまではちやほやもてはやしていたくせに自分の子の友達として遊びに来るのはどうも快くないらしい。
でも自分にはお父さんはいないけれど、そんなのあんまり関係なくてみんなこんなものだと思っていた。
みんなはお金があるから見た目は小綺麗だけど、こうやって家では私みたいに怒鳴られてるんだと。
しかしその考えは入学して数日で崩れてしまった。
今でも覚えてる、可愛いリボンのゴムで手入れされているサラサラの髪を一つに結んでゴミ一つ付いていない可愛らしい服を着て幸せそうな笑顔で話すあの子。
「私のパパとママはずっとラブラブなの!いっつもニコニコしてて優しいし、怒ったとこなんか見たことないんだよ!今度三人で遊園地にも行くんだー、楽しみだな~!」
理解が、できなかった。
あの幸せそうな笑顔も弾む甲高い声も。
それから私は周りと違うんだと理解し始めた。
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