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アスナを迎えた後特にこれといった話もせずに解散した三人。
テトラとライは自宅へと帰り、アスナは基地に泊まることになった。
空色ノ唄は荒れていたのだが、幸いな事に二階の仮眠室らしき部屋は荒らされていなかったので、そこを利用している。
そして次の日。
テトラとライはいつものようにいつもの場所へ集まり、二人で基地へと向かった。
* * *
「あ、おっはよーう!随分遅い登場ね?」
「「あ?」」
入口の扉を開けると、室内にアスナがいた。
それに間違いはない。
しかし――――
「なぁ、ここは空色ノ唄。俺達の基地だよな?」
「そうよ?アンタ寝呆けてるの?」
「いや・・・」
――― 一夜にして姿を変え過ぎている。
いや、ただ邪魔な物が片付き、床、窓等が輝きから光を放っている程度のことなのだが・・・。
やたらキョロキョロと入口から中を見渡す視線に気付いたのかアスナが説明をする。
「早くに目が覚めちゃってさ、アンタたち来ないし、やることもないから掃除してたのよ。どう?綺麗になったでしょ?」
そう言ってニコっと二人に笑い掛ける。
「あ、あぁ・・・」
「よく一人でここまでやったな・・・」
ライが感心したように言うとテトラも大きく頷き同意を示した。
「一人だったから結構時間かかるし大変だったのよ?
ってか、いつまでそこに立ってるの。風が入ってきて寒いじゃないか」
未だ入口で立っている二人に中に入るよう促す。
ライは後ろの扉をしめた。
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