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「本当なら土下座させて謝らせたいぐらいだが・・・まぁいい。今回は許してやろう。しかしその寝坊癖はどうにかならないものか・・・」
ライはまたため息をつく。
「寝坊したのだって仕方ないだろ?昨日深夜までかかったんだからさ!第一ここ遠いんだよっ!」
腕組みをし見下ろしてくるライを睨みつける。
「はっ、それなら俺だって同じ条件だろう?あと仔犬が睨んだ所で怖くも何ともないから止めろ」
「おまえの方が近くじゃねぇか・・・・・・って俺は仔犬じゃねぇっっ!
俺が仔犬ならおまえは狼だっつーの!!」
べーっと舌を出して言う。
しかし
「・・・・・・・・・お前・・・それ悪口になってないぞ・・・?」
沈黙。
テトラは口をポカンと開けて静止状態に入り、ライはこれ以上憐れな生き物はいないという目でテトラをみていた。
* * *
「で、俺は何分遅れたんだ?5分か?10分か?」
復活したテトラが心配そうにライに尋ねる。
その心配そうな顔を見てニヤリと笑うと
「32秒だ、馬鹿テトラ」
と答えた。テトラは肩を落とす。
「それ、遅刻?・・・ってか馬鹿っていうな」
「1秒でも遅れたなら遅刻は遅刻だ。馬鹿に馬鹿と言って何が悪いんだ、バカ」
一拍おいて 「さて」 とライがきりだす。
「“仕事”をしに行こうか?」
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