悲しみの向こう側に

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どうして、 どこに行ったの? なんで 帰って来ねえの? 待ってろって それはいつまで? でも待ってるよ (もう疲れたよ) まだあんたを待ってるよ。悲しみの中で (そろそろ幸せになってもいいか?) 俺はあんたを待ってたこの10年でこんなにも歳をとってしまったから。 夢を見た。 どこにいても目立つ銀髪にすごい量のピアスで、俺達の待ち合わせはあんたのその銀髪が目印だった。 あの頃は自由奔放なあんたに振り回されてばっかで、浮気だってされたけど、あんたといれればそれだけで充分だったんだ。 そんなあんたがある日いきなり「旅に出る」なんて言い出してこの現代に何考えてんだって思いながらもいつもみたいに三日であきて帰ってくると思ってたのに。 三日経っても一ヶ月経っても一年経っても帰って来なくて、とうとう三年経ったある日響と出会った日の夢。
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