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「マーン姫」
誰かが、姫の名前を呼びました。
姫は柔らかい、長い髪の毛を揺らして振り返ります。
そこには銀色の髪に緑の瞳の男が笑みを浮かべていました。彼はキレ長の目を優し気に細め、姫に近づいてきます。
「あら。貴方はチャーハンの国の王子、ユッカ・ゴ・ハンクウ様!」
「ご機嫌よう、マーン姫。貴方は噂通り、美しい」
「あら」
ユッカは姫の白い手を取ってキスを落とす。
「今夜は楽しませてもらいますよ」
綺麗な笑顔をむけて手を振ると、肩につくかつかないか程度の髪を払って背を向けました。
姫は彼に向かって軽くお辞儀をすると、広間の奥へ再び歩いていきました。
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