3人が本棚に入れています
本棚に追加
広間の中を通っている間も、姫を褒める声が聞こえてきます。
彼女は慣れたように軽く会釈をしながら進み、カナが手を取って舞台の上に立ちました。
「皆様、ごきげんよう。私はストロベリー星の姫、マーンでございます」
その声に歓声と拍手が飛び交いました。
姫はうれしそうに微笑むと、まるで鈴の音のような美しい声で話を続けます。
「本日はストロベリー星主催のクリスマスパーティーにお越しくださり、ありがとうございます。楽しんで下さいね」
「姫様にプレゼントをお持ちしました」
一人の男が、そう言いました。
すると、口々に、いろんな人が同じことを言います。
困った表情の姫。
「いい加減にするんだYO!」
そう言った声の主はとても美しい少年、メッグーオです。
華麗に舞台に近づいて、姫に背を向け、客達を見ました。
高い身長の彼はその中でも一際目立ちます。
.
最初のコメントを投稿しよう!