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「姫。この後は何をいたしますか?」
「そうね……。お昼寝なんてどうかしら?」
「それは良いですね! お部屋の前までお供します」
「ありがとう、カナ」
二人は甘い香りに包まれた道を二人で歩いています。
横を見れば、いちご牛乳の川が流れています。
川沿いを歩いた先に大きな大きな建物がありました。
空に届いてしまいそうなほどに高い塔のてっぺんには赤いいちごが太陽を反射して光っています。
門の前に立っていた二人の門番は槍を手に、姫とカナに微笑みました。
「おかえりなさいませ、姫様」
「お怪我はございませんか?」
「ただいま、コテツ。ええ、大丈夫よ、マッホーリ」
チョコレートの門を二人が開けて、姫とカナはそこを通りました。
赤、青、黄色、ピンク――輝く飴のシャンデリア。大きな、額縁に入った写真。そして、様々なお宝。
豪華な物ばかりに囲まれた城内を当たり前のような表情で歩く姫とカナ。
長い長い廊下を二人で進むと、ピンク色のチョコレートで作られた部屋の前で止まりました。
カナは黙って扉を開いて姫を部屋に通しました。
「どうぞ」
「ありがとう」
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