二人

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「なぁシェーネ。アイツら何なんだ?」 『さぁ? 僕も今さっきあの子たちを見つけたばっかりだから』 ふぅん、と、 ヴィスは相槌を打ちながら三人をじっと見つめる。 「ひっ……」 突然、彼は足に根が生えているようにしている三人の元へ、ずんずんと先ほどと同じような足取りで向かっていって、 「なぁ坊主たち、こんなトコで何してたんだ?」 と、腰を落として手近にいたシグルの頭にぽんっと手を置き、笑顔でそう尋ねる。 「ぁ、あの……その…、ぇと…」 「ん? どうした?」 パニックに陥っているのか。シグルはしどろもどろとするばかり。 『その反応で分かってやりなよ。……怖がってるんじゃん』 呆れたような声でヴィスにツッコミをいれる“化け物”、もといシェーネ。 しかしその発言も、彼が言えたことでもないのだが。 「……あぁ、すまんすまん。安心しろ、別にお前たちを叱ったりするわけじゃないし、取って食おうってわけでもねぇ。ただ単に気になっただけだ」 シェーネの言葉を聞き、ヴィスは慌てて彼らを落ち着かせようとする。 その甲斐があったのかシグルは幾らか呼吸も整い、なんとか普通に喋れる程度にまで落ち着きを取り戻した。 トトとキリアはと言うと、いつの間にかさっきまで自分たちがいた所の横にあった大きな木の陰に隠れて、辺りの様子を窺っている。 『…………?』 「…!」 「……!」 シェーネと目が合う。 すると二人は素早く頭を引っ込めた。 『………はぁ』 多少ショックだったらしく、思わずため息を漏らしてしまった。
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