序章 ~開~

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まぁ、いってても仕方ないか。 とりあえず今は元の場所に戻ることが先決だからね。 と、歩き出そうとしたとき。 「待つが良い」 「わぁっ!」 いきなり低い声で声をかけられたものだからびっくりした。 恐る恐る振り返る、その先にいたものは―― 「……え、あ、う、馬……?」 「うむ、いかにも馬だな」 ――そう、真っ白な馬だったんだ。 でも、しゃべってるし、なんか羽はえてるし。 「……」 「……」 そして沈黙する馬と僕。 崖から落ちて、元の場所に戻れなくて、変な馬にまで出会ってしまって、僕はいったいどうしたらいいんだろう……?
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