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口は悪いし乱暴だし…でもホントは優しい先生♪
私が普通科の授業に まだ追いついていないから、放課後は毎日補習してくれてる。先生って大変。早く、補習をしなくて済むように頑張らないと…。
だんだんと寒くなってきて、気づけば もぅ12月。今日も放課後に科学準備室でプリントの問題を解いていたら、いきなり温かいモノが頬に……
「きゃっ!」
いつの間にか、先生があんまんを買いに行ってたみたいで 私の反応を見て笑ってる。
冴島「それ食ったら、今日は終りだ。」
外を見ると もぅ真っ暗。
早く帰らないと…
なんて思いながら、急いであんまんを食べる。
冴島「ついてるぞ。」
そう言って私の口についたアンを、指で取って食べる先生。なんだか恥ずかしくなって、下を向く。
冴島「送ってやる。早く食えよ。食わないなら俺が食う…」
腕を取られ、私の手にあった あんまんは一口で先生に食べられてしまった。
「……へ?えっっ、やっ///」
冴島「もう遅い。」
ニヤリと笑う先生……酷い。あんまんが惜しいわけじゃないのに、悔しい気持ちになる。
と同時に、なんだか胸がモヤモヤした。なんだろう、この感覚。
冴島「ほら、早く行くぞ。」
「えっ。先生早ぃ~、待って!」
コートを着て荷物を持ち、ドアに走る。慌てたせいで、さっきの感覚がどんなだったか忘れてしまった。
まぁ…いっか。
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