16人が本棚に入れています
本棚に追加
マナ「よかった
それじゃ、さっそく行きましょう――と、名前がないと不便だね」
ラーガ「そうですね……じゃあ、ラーガ……ラーガって呼んで下さい」
マナ「ラーガかぁ
うん、いい名前だね」
ラーガ「ありがとうございます」
青年の名前はラーガに決まった。
マナ「それじゃ行こう
牧場は、ここのすぐ東よ」
ラーガ「はい」
ダグラスを先頭に、マナ、ラーガと続いて牧場を目指して歩いた。
5分程歩くと、先頭を歩いていたダグラスが立ち止まり、青年の方に向き直った。
ダグラス「ここが、ウチの牧場だ
今は誰も使ってないから、えんりょしないで、使ってくれていいぞ、青年」
ラーガ「あ、ありがとうございます」
マナ「ここがラーガに使ってもらう牧場だよ」
ラーガ「けっこう広いですね」
マナ「でも、しばらく使ってないから荒れちゃってるけどね
あはははっ」
マナが言う通り、牧場は雑草が生えていたり、木の枝や石が落ちていた。
ラーガ「耕せば大丈夫ですよ」
マナ「いいこと言うわねぇ~
そこで、なんとここにクワとじょうろがあります」
どこに隠してあったのか、マナの手元にはクワとじょうろがあった。
マナ「さ、持ってみて♪」
ラーガ「えっ、でも、なぜ?」
ラーガが不思議に思い、聞き返すとダグラスがまた怒鳴った。
ダグラス「マナが持てと言ってるんだ!
男なら持たんかぁぁぁ!!!」
ラーガ「はいぃ!」
ダグラスに怒鳴られたラーガは、マナからクワとじょうろを受け取った。
マナ「うわー似合うなぁ
ステキ」
ラーガ「そ、そうですか?」
ダグラス「うむ
まさに、畑を耕すために生まれてきたような男だな
天性の才能を感じるぞ!」
ラーガ「いやー、そこまででは」
マナとダグラスにお世辞で、ラーガは顔を真っ赤にして照れていた。
マナ「で、今なら、2つセットで100G
お買い得だね♪」
ダグラス「な、なんと、2つで100Gなのかぁ!!
これは安い!安すぎるな、青年!」
マナは笑いながら商品説明をして、ダグラスは大袈裟にリアクションをしてラーガにクワとじょうろを買わせようとしてきた。
最初のコメントを投稿しよう!