16人が本棚に入れています
本棚に追加
マナとダグラスが帰ってから、ラーガは4時間、雑草を抜き続けていた。
ラーガ「よし、これで最後だな
……ふー、やっと終わったぁ……」
最後の一本を抜き終え、ラーガは地面に座り休憩をした。
ラーガ「あっ、そういえば、町の人に挨拶してないや……」
ラーガは立ち上がり、町の人と引っ越しの挨拶をするために歩き始めた。
歩き始めてから5分も経たないうちに、雑貨屋『パンプキン』に着いた。
ラーガ「えーと、雑貨屋『パンプキン』……雑貨屋だからマナの家かな?」
ラーガは呟きながら扉を押し開けて、店に入った。
マナ「いらっしゃいませ~!」
ダグラス「おお、来たか青年!
男なら、だまってコレを買え!」
ラーガ「いや、今日は、買い物ではなくて……」
挨拶にきた、と言う前にダグラスの怒声に遮られた。
ダグラス「なに!?
さては、マナと結婚したいとぬかすつもりだなぁ!!
絶対に、ゆるさぁーーーん!!」
マナ「お父さん!
もう、ホントごめんなさい」
ラーガ「……い、いえ」
マナ「お父さんは、気にしないで、ゆっくりしていってね」
ラーガ「はい」
マナにそう言われたあと、ラーガが店の商品を見ているとダグラスが話しかけてきた。
ダグラス「時に青年よ、種はいらんか?」
ラーガ「種…ですか?」
ダグラス「うむ、畑があっても種がなくては意味がないからな
今の季節なら、サクラカブの種なんかがいいぞ!」
ダグラスが差し出してきたのはサクラ色の種だった。
ラーガ「……あの、いくらするんですか?」
ダグラス「一つ980Gだぞ、青年!」
ラーガ「あの、僕、全財産50Gなんですけど……」
ラーガはクワとじょうろを売り付けられたため、残り50Gしか手持ちがなかった。
ダグラス「青年!心配はいらんぞ!!」
最初のコメントを投稿しよう!