Side:僕

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 ただボーッとしていても駄目だと思った僕は、とりあえず歩いてみることにした。  1歩、また1歩足を進めていく。  けれど、本当に前に進んでいるんだろうか?  僕が前に進んでいると錯覚しているだけで、実は後ろに、または横に進んでいるんじゃないだろうかと心配になる。  この白い世界にいるだけで、僕はだんだん不安になってきた。 「きっと、きっとこの先に何かがある」  そう自分に言い聞かせながら、僕はただ前に進み続けた。
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