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兄はそれを聞いてポカンとアホみたいに口を開けた。その後、閉じる。その瞳には怒りの色が宿っていた。
「いじめか?」
なんか勘違いされた様である。
「自殺なんかつまんねぇこと絶対すんなよ。大体おまえはいじめられるような奴じゃねぇだろ。どこのどいつだ、首謀者は。ぶん殴ってやろうか」
「いや、違うんだって」
僕は冗談は言わない。そのことをよく知っている兄は眉間にしわを寄せる。
冗談は言わないし、真実も言えそうにない。この兄をあらためて見てそう思わされた。
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