神がくれた一週間

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   三日前、僕は死んでいた。  そのことに気付いたのは、たった今のことだった。  朝、いつものように欠伸をかき、いつものように限界まで惰眠を貪り、いつものように眠い眼をこすりつつ、家の階段を降りていく。  その時だった。足の先がないことに気付いたのは。くるぶしから下がカメレオンのように周りに溶け込み、見えなくなっていた。いや、消えていた。  しかし、現状僕は直立できている。首を捻りたくもなるだろう。  ともかくまだ寝ぼけているんじゃないかと疑いつつ、居間にいる両親に意見を求めた。足を差し出し、その状態を尋ねる。  結果はやはり僕の頭の方がおかしいらしい。二人とも何を言っているんだ、と笑った。  僕は元来冗談を言わないタイプだが、そんな僕でも人を笑わせられるのだと、その時気付いた。
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