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「よくない。破傷風とか怖い病気がたくさんあるんだから」
ほら、貸しなさい。
そう言って私は何故か悪魔の怪我を手当てすることになっていた。
手当てといっても、消毒して包帯を巻くだけなのだが。
「アンタ医者なのか?」
「違うよ。私、普通の高校生」
「へー……。人間は器用だなー……」
じーっとみてくる悪魔。
「で、証拠、ないの?」
「んー……。あ、あるんだぜ!」
そう言って彼はポケットから何かを取り出し私に差し出した。
…………。
何だか、得体の知れない紋章だった。
「あと、コレ!」
「!」
手の平にぽうっと黒い球体が浮く。
何だか、少し風圧を感じた。
どうやら信じるしかないらしい。
「……わかった。信じてあげる」
「ほんとか? で、俺ァアンタに何すればいーんだ?」
「………契約内容って何なのかしら……」
本を開いてみてみるも、肝心な部分が読めない字でかかれていた。
というか、先程まで読めていた字が、今は全く読めない。
不思議というか、不気味だ。
魔界の文字なのだろうか?
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