01:悪魔契約

7/9
前へ
/30ページ
次へ
「貴方これ、読める?」 「うん、読めない」 「でしょうね……」 この悪魔……ギルドだっけ? ギルドは私に勝手に呼ばれただけで、こちらじゃ行くあてもないはず…… 私はマンションに一人暮らし…… 家族がたまに遊びにくる程度…… あ、ちなみに兄と妹ね。 母と父は他界しているからね…… 義理の母と父ならいたりするけど。 「貴方の他に悪魔っていないの?」 「魔界にいるんだぜ♪ でもこっちにもいるはずなんだぜ」 「じゃあその悪魔なら詳しいことがわかるかな?」 「俺の知り合いならねー。なー、腹減ったんだぜー」 マイペースなギルド。 チンピラにしかみえない。 というか、人間とあまり変わらないように感じる。 「近くにー、強いやつが何人かいる気がするけどー、知り合いかはわかんねー」 「……わかった。じゃあ帰れるまでここにいなさい」 「そーするんだぜー。だからメシー」 相当腹が減ったらしかった。 私は立ち上がり、台所の冷蔵庫の前にたち中をみる。 「……………」 見事に何もなかった。  
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加