01:悪魔契約

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「……………」 ぱたん。 私は冷蔵庫の扉を閉めた。 「…………ギル」 「何だぁ? つうかぁ、俺、ギルド」 「ギルの方が呼びやすい。……家に何も無いからおにぎりでもいい?」 「オニギリ? 鬼切?」 「違うわよおにぎり! 鬼を切るってどういうことよ!」 びっくりな間違いだった。 鬼切ってどんな料理なのだろう。 「つまりお米。わかる?」 「わかんね! 何でもいい!」 にかっと笑うギル。 仕方ないので私はおにぎりを作る。 「へぇー、コレが人間のメシかー。魔界と変わんねーなー」 私の隣から覗き込むギル。 ………いつ移動したのかな。 っていうか、お米ってそんなにめずらしいものだったっけ……? 「はい、できたよ」 「おぉ!」 中に梅を入れたおにぎりを手渡す。 ………梅はやばかったかな…… まあいいや。 おにぎりを一口食べ、ギルは嬉しそうな顔をしてさらに食べ進める。 「ん! うまかった!」 にこーっとするギル。 梅は大丈夫だったらしい。  
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