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もちろん消せるように水性である。
そしてコップに水を入れて置く。
で、あとは唱えるだけだった。
「どれ唱えるのよ……」
無数に呪文がかいてある。
どうやら呪文により、召喚できる悪魔が違うようなのだが……
肝心の名前が書いていなかった。
これでは何が何だかわからない。
「こうなったらテキトーに限るわ……」
直感で一つ、呪文を選ぶ。
そして私は唱えた。
「従順なる鎌を振るう魔神よ。汝我に従い尽くすことを誓い、姿を現し給え。我は契約しせる者、綾羽なり!」
……………。
……………シーン………
何も起こらなかった。
綾羽は少し安堵して、本を閉じる。
「いたッ」
本の紙で指先が切れて、描いた図に血がこぼれ落ちた。
その瞬間、マンガでいうゴゴゴゴゴ……という地鳴りがして、床が光る。
何も、みえなくなって、目をつむる私。
光りで溢れた部屋が、徐々に視界を取り戻しかけた時。
床にいたのは、私だけではなかった……。
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