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「契約……?」
一体何のことなのか……
全くわからない。
「契約ー。契約内容はアンタが知ってるはずなんだぜー。俺ら悪魔は知りえないんだぜー」
「…………契約内容……」
全く思い当たる節がない。
「………契約内容忘れた」
「えー、困るんだぜー」
あまり困っていないように聞こえる。
「俺ら悪魔は契約が成立しねーと帰れねぇんだぜー」
「………。その喋り方、流行っているのかな?」
「俺の中では流行語大賞なんだぜ♪ とっちゃやだぜ♪」
「とらないよそんな喋り方」
悪魔にも流行語大賞があったことを私はその日知ってしまった。
というか、本当に悪魔なのだろうか。
魔王というのも、何処かのボスのこととかもしくは妄想なのではないだろうか。
というか、この悪魔は全く悪魔らしくなくどちらかといえばチンピラである。
もし登場シーンさえなければ、間違いなく信じるという選択はない。
だが、鎌とあの魔法陣……。
「貴方本当に悪魔なの? 証拠は?」
「んー、証拠?」
考え込む悪魔。
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