第一場

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病院の病室 あきら「なんでこんなことに…赤の他人だろ?はぁ…」 あゆむ「何か言いました?」 あきら「いや別に…」 あゆむ「あの…あきらさん。僕かえで姉ちゃんの傍に居ます。なので…」 あきら「あぁ、すぐ帰るさ。色々ありがとうな。かえでによろしく伝えてくれ」 あゆむ「違うんです。…その、家に泊まっていってください。僕たちは別に構いませんから。お願いします。」 あゆむ頭を下げる あきら「おいおい。なんでそこまでしてくれるんだ?赤の他人じゃないか」 あゆむ「…かえで姉ちゃんがこんなに必死になってあなたを助けたんです。どんな経緯で出会ったかは知らないけど…それに姉ちゃんは生れつき体が弱いんです。だから友達という友達も居ないんだ。だから…」 あきら「友達になってくれって?はは、冗談じゃない。俺は自分の寝床ぐらい自分で捜すさ。それに俺には友達なんていらない。わざわざお気遣いありがとうな。それじゃあ」 かえで「待って…」 あゆむ「かえで姉ちゃん!起きてたのか?具合はどう?大丈夫?」 かえで「ええ。大分良くなったわ。それより…」 かえでお守りをあきらに渡す あきら「お守り?なんで?」 かえで「あなた…とても悲しい目をしているわ。出会った時からずっと思ってた。 だから…またそのお守り返しに来てよ。あゆむがくれたお守りなの。あげちゃったら可哀相でしょ?しばらくあなたに貸してあげるわ。また落ち込まないように、泣かないように、ね?」 あゆむ「姉ちゃん…」 あきら走り去る あゆむ「あきらさん!」 かえで「良いの。必ず返しに来るわよ。なんだか分からないけどそんな気がするの」 あゆむ「あきらさんとはどこでどうやって出会ったの?」 かえで「それはね…」 サイレントで会話しながら暗転
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