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騒がしいのと、小動物みたいな娘。
その単語でピンッときた。
「嘉多山と、西条…」
幸運というか不幸というか、両名とも、同じクラスだ。
それにしても、嘉多山が絡んでいるのか…。
や、屋上で会った時から嫌な予感はしていたが……。
「そう、その西条とかいう女生徒が、被害者に呼び出されたらしい。
もう一人の生徒は……なんだ。
被害者から、西条女生徒宛の手紙を受け取り、トラブルにならないよう『仲裁』に入りに屋上へ行ったとかどうとか……」
「正直、聞きたい情報よりも無駄話の多さにうんざりさせられたっつぅの」
両刑事が、まるで苦虫を噛み潰した様な顔になる。
……ま、嘉多山を初見した人間の、オーソドックスな反応ってやつだ。誠にご愁傷様です。
速水刑事は頭を再度掻き、「まぁいいさ」と話を戻した。
「他に質問がなければ、今度は雨宮君。君の証言を再度聞かせて貰いたいのだが…良いかな?」
質問事項を、もう一度足りない頭をフルに使って吟味する。
が、今まで埃を被っていた脳細胞に、妙案や、奇をてらった質問が浮かぶ筈も無く……。
「……ありません」とだけ、俺は言った。
速水刑事は、分かったと呟くと、壁の前で待機状態の町田刑事を一瞥する。
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