《一章-青空の下、慟哭-》

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「何ぼーっとしてんのよ!上に変なのが来てるでしょ、迎撃に向かうわよ!」 「待ってよ、まだ敵だって決まった訳じゃないだろ。それに何かあったらミサトさん達から連絡があるだろうし」 「またそんな呑気な事言ってんの!もしもの時に備えてこそのネルフじゃない!」 「あれ…」  レイが小さく呟き校庭を指差す。しかし、口論中の二人の耳に届く筈もなくその言い争いは続けられた。  彼女が指差す校庭にはNERVのロゴが入ったワゴン車が二台。中から降りて来たのは、携帯電話を耳に充てるミサトと不機嫌そうなリツコだ。  レイは、二人に構わず階段へと歩き出す。 「ちょっとファースト!どこ行くのよ!」 「……窓の外。私、ちゃんと言ったわ」  うん?、と校庭を見た後に慌ててレイの後を追う。伝わってないと言った事にはならないのよ、と騒ぐアスカ。  三人の後ろ姿を苦笑いで送るのはトウジだった。 ◇◇◇ 「いや、許可は出せますが、ここは住宅地です。それだけの航空機の着陸は場所を変えて頂かないと」  あーもう!、とミサトは頭を掻きむしる。その隣でリツコは涼しい顔で煙草に火を着けた。
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