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ある程度の草をむしり終わり腰が痛くなってきた頃、授業の終わりを告げるチャイムが学園に響いた。
「そこまで!!各クラス担任の指示に従って集めた草を捨てて教室にもどれ!!」
さっき美優が生徒指導部長と言っていた体育会系の偉そうな男が指示を出した。
「おい美優、あいつ何て名前?」
俺は生徒指導部長を顎で指した。
「えっと…何だっけ?新城くん覚えてる?」
美優は新城に振った。
「確か……吏武(リタケ)じゃなかったか?」
「そうそう、吏武だよ」
「吏武か…あのゴツイ体にゴツイ猿みたいな顔…ゴリタケって呼ばね?」
むしった草を袋に入れながら、最後の方は声を落として言った。
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