恒例行事

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「五十嵐、大丈夫か?」 新城も相手を解放したらしく、押さえられていた二人が駆けてきた。 (こいつ五十嵐って言うのか。聞いたことある名前だな…) 俺はさっきまで羽交い締めにしていた男の顔を見た。 髪は長く、茶髪。こめかみには二本のそり込みが入っていた。 「お前らー!!学園内で乱闘とはどういうことだ!?」 誰が呼んだのか、警備員が五人走ってきている。 「やっべ~…惇、龍吾、逃げるぞ!」 五十嵐以下、二人は逃げ出した。 俺達は特に捕まえようとも思わなかったから、その後ろ姿を見守る。 「ハァハァ…お前ら…生徒指導室まで来い!」 「は?おい、ちょっと…」 なぜか俺と新城の方に二人走ってきて、俺達を引っ張ってくる。
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