三月十九日

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「知らなかったの?っていうか、随分余裕だね」 「まあな。ここは公立じゃないし、多少態度が悪かったとしても大丈夫だろ」 「遼太郎は余った試験時間、寝てたらしいもんね…」 他愛ない話をしているうちに、一番奥の掲示板へたどり着いた。 「11007、11007…」 隣では美優が受験番号を小声で連呼しながら掲示板を見ていた。 俺も何気なく見る。 「あった…。」 すぐに見つけた俺は、美優が落ちていた時の事を考えて小声で言った。 「えっ、本当?あたしは……あった!!」 美優は俺の手を掴んで飛び跳ねた。 (可愛い奴…) と思いながらも、用の済んだ俺は、はしゃぐ美優を連れて学園を後にした。
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