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「沖田さん。
私、すぐに稽古をしたいです。」
明日にはこの怪我も治っていることだろう。
だったらすぐにでも稽古をしたかった。
沖「何を言っているんですか?
その体では怪我が悪化してしまいます。
数日は大人しくしてください。」
「そんな勿体ない時間を過ごしたくありません!!」
カモフラージュのための休暇なんていらない。
明日になれば、この体は使えるようになる。
もし何か支障があっても、見学して学べることはあるはずだ。
沖「――――今日の手合わせをみた感じだと、煉さんは剣術の経験はありませんね?」
「はい。
だからこそ、多くのことを学びたいんです。
遅れをとっている分、少しでも学べることがあるなら学びたいんです。」
私の目を見てその真意を図ろうとする沖田さん。
私の決意は変わらない。
だから、私は目をそらさなかった。
沖「――――いいでしょう。
ただし、僕は少々厳しいですよ?
それだけは覚悟してくださいね?」
沖田さんの稽古の厳しさは、私の時代でも有名だ。
でも、強い人が師になれば、それだけ得られるものも多いはず。
「はい!
よろしくお願いします!!!」
明日から始まる新撰組としての私の生活。
これから先に待ち受ける道は、決して明るいものだけではない。
(それでも、私は……
ずっと、新撰組と共にその道を歩んでいこう)
そう、決意した。
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